スタートアップはなぜつぶれるのか
更新日:2018年11月13日
シリコンバレーの華やかな成功のストーリーだけ見ていると、ここで育ったスタートアップが成功することが多いように見えます。しかし現実的には大体、十中八九のスタートアップは失敗し廃業(又はごく安く売却)しているわけです。
ではどうしてスタートアップが潰れるのでしょうか。手短に言えばまぁ、資金がつきた、次の資金調達ができない、次の資金調達までに製品が出来ないとか売上げが立たないと言うことで直接の引き金は資金繰りがおおいですが、ではどうしてそこに至るのか。
こちらの図ではは調査会社CB Insightsのアナリストが失敗したスタートアップ約100社を追跡して、主にどういった原因でうまくいかなかったのかということを挙げています。
ほとんどのスタートアップは製品が開発できなかったと言うことよりも製品を売る先の市場がなかった、または市場のニーズを見誤ったというのが最大の原因のようです。これは、スタートアップがうまくいかない原因分析ですが、大企業による新事業がうまくいかない原因もおそらく、これが当てはまるのではないでしょうか。
ところで、シリコンバレーの失敗に対する態度というのが1つは、成功するベンチャーがたくさん出てくる原因だと言われます。ちまたに良く、シリコンバレーでは失敗しても構わないとか失敗がかえって栄誉だ、と言うようないい方もされます。でも失敗そのものはやはり、栄誉でも何でも無い。ではなくて失敗した後、そこから何を学べるか、と言うところが大きいのです。
A Smart Bearという、ベンチャーのブログを書き続けているJason Cohen氏によると、成功からしか学ぼうとしない(誰もがあるパターンの成功のまねをしたがる)、失敗から学ばないというのが大きな問題だ、としています。
ところで先のグラフで失敗の原因トップは「市場のニーズがなかった」と言うことですがこれは、まず市場があるよりもまず技術ありきが多いと言われる日本のテクノロジー企業にも教訓になることではないでしょうか。
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