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ノーコードのクラウドデータソフト、Airtable

更新日:2021年12月10日

エアテーブル(Airtable)というクラウドソフトウェアのスタートアップが注目されています。


同社は先月、3月半ばに57億7000万ドルの評価額でシリーズEラウンドの資金調達をしています。


これは前回、わずか6ヶ月前の2020年9月のシリーズDラウンドの調達の際にすでに25億ドルの評価額で資金調達をしているので、その時点で既にいわゆるユニコーン企業(評価額10億ドル以上の未公開企業)だったのですが、今回の評価額ではをれを2倍以上に引き上げています。


Airtableは、2012年創立のクラウド型のデータベースサービス


フォーブス誌によるとこの非常に高い評価額はAirtableの売上高の伸びと、全般的なクラウド市場の評価額の高さことことが原因としています。


類似のサービスとしては、Salesforceやkintoneが挙げられます。Salesforceは、高機能で高性能ですがライセンス料が高く設定されています。


またAirtableのソフトウェアは、コロナ渦のリモートワーク環境で急速に拡大しています。同製品により、共同作業、プロジェクトの管理、重要なデータセット、コンテンツ、情報を世界中の従業員に共有するための環境を構築できます。



マーケティング・キャンペーン構築画面(出所:Airtable)


現在、250,000社以上の企業がAirtableを使用しています。有料サービスを利用している企業の顧客数は、昨年比で350%近く増加し、今後もエンタープライズ製品への積極的な投資をしていくとのことです。


Airtableの人気の原因をいくつかに分けると、


  • 洗練されたリレーショナルデータベースなのだが、特に入り口としてExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算とイメージが似ているのでとっつきやすい

  • ノーコードソフトで、高度なプログラミングスキルを必要としない

  • Salesforceよりもずっとコストが低いので、中堅企業でも採用が可能

などに代表されるようです。



価格(出所:Airtable)



データベースは今や、セールス・マーケティング・Eコマース・その他のオペレーションで必要不可欠なのですが現在は高度なデータベースを扱うにはデータサイエンスの人材、プログラムのスキル、かなりの投下資本が必要で企業の規模によっては手をつけにくい。この問題を解決に向かっているスタートアップと言えるでしょう。



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著者について

 

 

在米30+年、サンフランシスコ近郊在住の金融戦略コンサルタント。主に日本の金融業向けに米国フィンテック事情・フィンテック・ベンチャーを参考とした金融イノベーション戦略、ベンチャー提携サポートを提供。

証券・銀行・投資業務・フィンテック・ベンチャー参加を経て独立。

東京外国語大学卒業、スタンフォード大学MBA。

 

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